2020年5月4日月曜日

【 祝!World Media Festivals 2020 金賞受賞!】ガラス枯山水「つながる」コンセプト映像

2019年5月 京都法然院参道に恒久設置させていただいたガラス枯山水「つながる」

この空間作りに込めた想いを描いたコンセプトムービーが、ドイツハンブルグで開催の「2020 The World Media Festivals」で金賞を受賞した。
https://youtu.be/_NREJPavags

この映像を作るにあたり、ディレクションをお願いしたのは
team TANIYON のディレクター 西岡眞博氏。

ガラス枯山水の作品コンセプトだけでなく、私の生き方まで深く本気で突っ込んできてくれた。
結果、目に見える作品の奥にあるストーリーを紡ぎ出す哲学的で心優しい映像に仕上げてくれた。
感謝‼︎

当時の西岡監督の苦悩が詰まったご本人のblogがコチラ。

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『考古学的な時間と宇宙規模の空間の中に、境界なく存在する自分自身を体感する』という枯山水や禅の概念が、見た目のアート空間の背景に在るのが伝わると嬉しいです。私にとってビジュアルアートって、目に見える奥にある『何の為にコレを作ったんや?』っていうストーリーが最も大事だと考えてます。

これは最初に受け取った西中さんからのメッセージ。作品の背景にあるストーリーは何なのか、それを探るために、大垣へ向かう車中でずっと西中さんの考えをお聞きした。

西中さんの話の中には、禅、宇宙、再生、循環、輪廻、という言葉が頻繁に出てくる。恐らく、この辺りにヒントがあるんだと思ったが、正直、最初は何を言ってるのかよくわからなかった。

日本耐酸壜工業の工場内は全体に薄暗く、巨大な機械が稼働するものすごい音で、耳元で大声を出さないと声は聞こえない。工場の中心部には25メートルプールほどの大きさの溶解炉があり、そこで廃棄ガラスをリサイクルしているそうだ。

溶解炉は(安全のためか)外から見えないところにあるのだが、そこかしこから高温に熱せられたガラスが発する強い光(1400度に熱せられたガラスは紫外線をだす)と湯気(煙?)が立ちのぼり、冬だというのに工場全体がなんとなく暖かい。

この日の目的は、西中さんの作品のために作った巨大な型にガラスを流し込む作業を撮影すること。
ざっと簡単に作業工程の説明を受け、撮影の準備をしていると、長さ約2メートルほどの直方体の箱が運ばれてきた。この中に型があり、その中に溶けたガラスを流し込むのだ。

箱と言っても、各辺を太い鉄のアングルで補強された、熱にも重量にも耐えられる強固な石棺のような箱。箱の蓋が開くと、すぐに作業は始まった。

1400度に熱せられドロドロに溶けたガラスはまるで溶岩のようで、強い光を発しながら型に流し込まれていく。溶けたガラスが細い線になってとゆを流れていく様子はとても美しく、吸い込まれるように見とれてしまう。

摂氏1400度という数字には全く現実味がなく、この溶けたガラスに触ったら熱いんだろうな、などと考えているうちに作業は終了し、すぐに蓋が閉められる。これからこの箱を熱してガラスを冷ますのだ。

熱して冷ますというのはおかしな表現だが、1400度もの高温のガラスは、常温で冷ますと割れてしまうらしい。だからすぐに蓋を閉め、高温に熱しながら温度を下げていくのだ。蓋を閉められた箱は、また数人の男たちによって運び出されていった。

薄暗い中を数人の男たちによって運び込まれ、溶岩のようなガラスを流し込まれて、また静かに運び出されていく石棺のような箱。一連の作業は現実のことだとは思えない、まるで儀式のようなものだった。地底世界で密かに執り行われる、再生の儀式。

日本耐酸壜工業を後に、ガラス瓶の再生工場へ移動。工場の入り口には大量の廃棄された瓶が色ごとに集められている。最初はこんなもの撮っても仕方ないと正直思ったが、仕方なく工場長の案内に従った。

工場内をベルトコンベアに乗って運ばれる廃棄瓶たち、まずはその砕かれた瓶から手で紙製のラベルを取る女性がいるコーナー、ここでまず少し驚いた。

こんな粉々の瓶のかけらからラベル紙を取り除くのか?と。どうせ高温で溶かすのだから紙なんか燃えてなくなるだろうと。でも、その紙のラベルを取る作業が、清拭に見えてきた。亡くなった人間の身体を綺麗に清める作業、清拭。

この辺りから自分の中で、何かが訴えてくるのを感じだす。宇宙、再生、循環、輪廻、そうか、この瓶たちはここで生まれ変わるのだ。

一度そういう具合に考え出すと、全てがそういう風に見えてくる。ラベルを取り除かれた瓶は、さらに細かく砕かれて硅砂に近づいていく。まさに再生。

一通り撮影して建屋の外に出ると、最初に見た大量の廃棄された瓶をシャベルローダーで掻き集める作業をしている。そのシャベルローダーの動きはとても高圧的で、化け物のようだ。人間の業がシャベルローダーに姿を変えた化け物。一方、掻き回される廃棄瓶の山は、なす術もなく翻弄されている。人間の業に弄ばれる大量の瓶、それは消費の象徴。

そんなことを感じながら瓶の山を見ていると、動きが波に見えてきた。そう、地球誕生以来絶え間なく寄せては返す海の波。まさに循環。

西中さんの言う禅の世界観、宇宙観というのは、まさにこのことなのではないか。絶え間なく循環し続ける波、雲、水、そして人の命。それらは全てが一瞬であり、なおかつ永遠。

その世界観を表現する方法として、ある人は宗教を用い、ある人は庭を作り、ある人は茶を点てる。そして西中さんはガラスを使う。

後日談。
ガラスを流し込む様子はスローモーションで撮影していたのだが、よく見ると溶けたガラスはまっすぐに流れず、螺旋状に流れているのだ。まるでDNA。とても驚き、因果を感じた後日談。

以上のような思考の過程で、僕の考えは一応の答えを出した。
法然院に設置された(一体になった)ガラスアート。絶え間なく繰り返し寄せる波のような廃棄瓶。その大量の瓶を弄ぶ業の化身のようなシャベルローダー。砕かれ、粉々になっていくに従って清められ、無垢なものに戻っていくガラス瓶。
溶岩のように溶けて発光するガラス。そして冷えて固まった巨大なガラスがアートへと姿を変えるさま。これらを説明的に長々と見せるのではなく、感覚的に繋いでいく。それはガラスの循環、ガラスの宇宙、西中さんの宇宙。

そこに、循環、再生の象徴であり、地球(宇宙)の営みとしての自然現象、寄せる波、流れる雲、湧き出す水、こぼれ落ちそうな星空、噴出す溶岩、二重螺旋、命、などを絡めていく。説明などしなくて良い、感じてもらえる映像作品を目指す。
それから、法然院をきちんと撮影したい。特に本堂、ご住職、お許しが出るなら御本尊も撮りたい、一つの宇宙観として。


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2020年4月8日水曜日

NHKワールド CORE KYOTO  収録 第3日

NHK ワールド
海外向けテレビ番組「Core Kyoto」

https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/tv/corekyoto/

収録 3日目。


NHK, Japan Broadcasting Corporation's overseas TV program "CORE KYOTO”.
The third day's recording.


自ら作った器を叩き壊すシーン。
『 自分を越えるために壊す 生まれ変わるために継ぐ 』
ガラス呼継(よびつぎ)の哲学となる大きな意味を持つ工程。

「壁」って自分が作ってるんだよね。
壁を壊して、自分も壊せ‼︎

ガラスの割れる音が鋭く心に刺さります。

A scene that smash vessels I made myself.

"I break my own vessels, in order to go beyond myself,
and join the parts together to be reborn.”

This is a process that has a significant meaning that is the philosophy of Glass YOBITSUGI.

"Wall" is made by ourselves.
Break the wall and break ourselves.

The breaking sound of the glass pierces the heart sharply.




そして、アメリカ留学時代に出会い、
30年間乗り続けている ’82 シボレー コルベット に
GoProを付けて、上下左右360°撮影しながらビーチを走る。。。。。

日系人であるラリー シノダ氏がデザインした「アメリカの魂」コルベットは、
留学中は、異文化の中で日本人としてのアイデンティティをきっちり見つめ直すための相棒であり、
今は、時間を超えて愛されるモノづくりのアイコンです。

With a GoPro attached to the '82 Chevrolet Corvette, which has been riding for 30 years since studying in the United States, runs on the beach while shooting 360 ° up, down, left and right. . . . .

"American soul" Corvette was designed by Japanese Larry Shinoda.
While studying in the States, this was a companion to reconsider my identity as a Japanese in a different culture and now is a manufacturing icon that is loved over time.


インタビューでは、日本美術の奥にあるストーリーや哲学について、海外に向けて熱く語りました。

また、これまでの自分とガラスの関わりや、京都の文化や歴史に対する思いも話しています。

どのような編集になるのか、楽しみです。

In the interview, I talked about the story and philosophy behind Japanese art to abroad.
In addition, spoke about the relationship between glass and myself,  and my thoughts on culture and history in Kyoto.
I am looking forward to how the program will be edited.

放送は5月7日、国外のみですが、
「Core Kyoto」のホームページから、
オンデマンドで、日本でもその後1年間いつでも視聴できます。

Broadcast for overseas is on May 7th. 
We can watch it on the website of 'Core Kyoto' on demand even in Japan at any time for one year thereafter.





2020年3月25日水曜日

NHKワールド CORE KYOTO  取材第1日  京都法然院

3月24日
京都法然院 参道はまだ肌寒い。
とはいえ、鹿に食べられて秋に植え替えた紅葉が、たくさんの元気な新芽を出してきた。

猪が、石を蹴散らし苔を剥がしてその下にいるミミズ食べる。
檀信徒さんは剥がされた苔を戻し、毎日落ち葉を掃除し、雑草を取ってくださる。

設置から10ヶ月、
アート空間「つながる」は、皆様のおかげでこの場に在る。

千何百年と続く京都の文化遺産は、このように人々の愛情が繋がって残されているのだと実感。

今日は、NHKワールド「Core Kyoto」の取材。
/https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/tv/corekyoto/

このアート空間は
ビンとしての役割を終え、新たにアート作品に生まれ変わったガラスが
「循環する命とつながっていく宇宙」を表現していることをお話しした。


久しぶりに、法然院 梶田貫主と、いろいろとお話させていただく機会を持つことができた。




未来に繋がるアートの芽を
この場に撒くことができて大変嬉しいのと同時に、
今になって、責任を感じている。




2020年3月20日金曜日

工房にて @NISHINAKA Yukito Glass Studio




ロンドンから戻り、時差ボケのまま制作開始!
房総半島の大きな光の粒を浴びながら。暑いけど気持ちいい!
First glass blowing with jet lag after back from London.
While bathing in the great light of the Boso Peninsula,
it is hot but comfortable.



ガラス原材料を熔解炉に投入し、1300℃で一晩炊き上げた翌朝。
ガラスの状態をチェック。
いい感じに熔けてるぞ!!

Glass materials are put into the melting furnace and heating at 1300℃ overnight.
Checking the condition of the glass next morning.
It is melting nicely.

2020年3月9日月曜日

ロンドンで実感したこと

ロンドン アートフェア COLLECT 2020 での沢山の出会いと気づき。






手技や緻密な細工だけでなく、その奥に存在する深い哲学やストーリーを理解いただければ、
作品にますます興味を持っていただける。

海外展の際に、日本美術に関していつも感じていたことだが、今回、COLLECTへの出品を通して確信した。

金継が400年以上前に生まれた背景
『生死を賭けた侍が、茶碗のヒビに「限りある命」を見出し、あえてヒビを金で強調して修復する、という禅を礎としたSAMURAI SPIRIT』を、
会場で美術好きのお客様(アートコレクターさん)にお話しすると、ガラスの呼継や日本文化に深い関心を寄せられ、大変感激してくださった。



美意識の奥にある哲学を共有できて私自身もとても嬉しい。

オックスフォードの美術館の学芸員さんが来場され、作品を通して話が弾んだ。
金継のヨーロッパでの人気に関して
「受け入れるという精神が評価されている」と話されていた。

以前から私のガラスの呼継について興味を持ってくださっていたケンブリッジの陶芸研究家も会いにきてくれた。
自身の想いや哲学を、ウェブサイト を通して世界中に発信していることを実感。

ロンドンにある外務省所管の日本発信拠点の方も、
作品を知ることは、アートコレクターだけの楽しみではない。
広く一般の方々もガラスの呼継のストーリーに関心を持つだろうと、
ロンドンでのさらなる展開を期待してくれている。


世界最古のオークションハウスの日本美術部門の方とも食事の機会に恵まれた。
目に見える作品の背景にあるストーリーや哲学に共感していただくことが、
アートを選ぶ方にとっての楽しみ方として重要だという話をさせていただいた。


COLLECTでは、ウェブサイトの表紙、会場の案内看板にの私の作品が採用され、誇らしかった。



月が美しい会場のサマセットハウス



ロンドンでは、いろんな方と繋がっていきそうだ。



2020年3月8日日曜日

アートフェア COLLECT 2020 London

現代工芸に特化したアートフェア「COLLECT 2020」
2月27日から3月1日までロンドンで開催されました。

Site のTopPageに拙作 呼継「紅焔」が採用され、嬉しいです。


会場は歴史あるサマセットハウス。
凄く広くて何度も迷子に。。。



ロンドンのギャラリー「Katie Jones Japan」 から呼継を10点を出品。





作品の解説に熱心に耳を傾けてくださる方々。


数年来のコレクターさんとの再会や初リアル対面も。


夜は、さらに荘厳で美しい!







2019年11月29日金曜日

STYLING Luxe

1980〜90年代の東京はパルコ アーバナート、セゾン美術館、日比野克彦、アートが凄く熱かった。

その当時、STYLING International という憧れの雑誌があった。
感動的に美しい誌面だった。

そして今日、STYLING Luxe として
同じ小林和重 編集長の元で復刊された。

官能的な写真で作品を紹介していただいている。
 
このように取り上げていただくのは 素直に嬉しい。