2020年9月4日金曜日

自分自身から解き放たれる旅 8 <ベネチア〜シンガポール #5 最終回(スリランカ→シンガポール)>

ブログ「自分自身から解き放たれる旅」 について

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 2015年10月〜11月

ベネチアからギリシャ、スエズ運河を抜けて
ヨルダン、インド、シンガポールまで海路で巡る4週間の旅。


南インドからラッカティブ海を渡りスリランカへ。


スリランカの首都コロンボ。


ジェフリー・バワ設計の シーマ マラカヤ寺院。
極彩色でゴテゴテ装飾というイメージの東南アジアのお寺からは想像できないシンプルさ。

大阪万博(1970年)のスリランカ館やスリランカ国会議事堂も設計している。
バワの「自然に溶け込む建築」という理念に共感する。



ガンガマーラ寺院  石の扉の彫刻が荘厳。
細かい石彫りは確かに凄いですが、見てるとイイイッツツーっとなってきます。


コロンボで最も古い仏教寺院で、職業訓練所でもある。


日本の寺院ってシットリ落ち着いた雰囲気だからかな?
私が思う仏教寺院のイメージよりもポップな内装。

京都のある仏教者さんが、仏様の教にはいろんな宗派がある。
「あなたが好きなのを選べば良いのです」と話していたのを思い出した。 
いろいろあって色々イイ。


動物の剥製や骨董品が博物館のように展示されているのが不思議で楽しい。
そうだよ、楽しいところに人が集まるんだ!!


色白でふくよかな仏様が、優しく語りかけてくれそう。




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スリランカからベンガル湾、マラッカ海峡を超えてマレーシア、ペナン島へ。



街自体が世界遺産に登録される美しい小さな街 ジョージタウン。

中国スタイル、タイ国スタイル、ミャンマースタイルの仏教寺院、ヒンズー教寺院、キリスト教会、
イスラム モスク等いろんな宗教施設が存在する。


寄港先の文化や歴史、生活、食について 船上で講演をされるグリーンバーグ氏と共に街を散策。
氏はアジア各国での滞在が長く、造詣も深い。その経験を著書にもされている。



カナダ在住のグリーンバーグ氏と先祖供養や墓参りについて、
また、生者と死者を切り口に過去と未来の考え方についても語り合った。

東洋の生死観を西洋側から見るとこんな感じなのか !? 違いが面白い。


けれど、私が思う墓参りの意味を彼に伝えるのは難しかった。
墓って何なんだろう?あらためて自問する。 


目に見えない事象や理念、生き様を感じ表現するのが芸術、
洋の東西に関係なく、ヤッパリ芸術って「心」の別名だ!!!

この後、マレーシアと中国の文化が長い時間に融合して生まれたニョニャ料理を食べに向かった。



中国からの移民がペナンに建てた邸公司。


施主は、中国から職人さんと材料を運んで作らせたようだ。
異国での成功後に故郷に対する憧憬と、ココでの未来を誓う気持ちだったのか?!



細部にわたり、精緻な細工が施されている。




コッソリ、ゴチになります ??




港に戻る途中のお土産屋サンの隅で、漢方薬を調合してくれるというオジさん。
西洋人は怪訝な顔で避けていたので、薬剤師?としてシンパシーを感じた。

「ちょっと胃が重いんだっ」て言うと「オレにまかせろ、イイのを調合してやる」って、
訛りの強い中国語で何やら説明しながら、嬉しそうに作ってくれた漢方薬。
いきがかり上、恐る恐る飲み干したが実は結構オイシかった、オジさんありがとう。



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ペナン島から南下し、マレーシアの首都 クアラルンプールへ。

急激な経済成長と近代的なビル郡。
そのビルの中で働く若い人々のエネルギーが未来を感じさせる。



高温多湿な気候でも室内は寒いほどエアコンが効いているのは、ドバイも同じ。
東南アジアや中東の新興国は、どこも暑いから このスタイルになるのだろう。


日本も戦後の数十年間に、同じように発展してきたのだろうか?
過去から未来へと妄想がふくらむ。
経済の勢いが街や建築、芸術の勢いを生むんだ。



郊外のバツ洞窟にあるヒンドゥー寺院へ。
チョー巨大な 高さ43mの金色の神様が迎えてくれる。


奈良 東大寺の大仏様も建立当時はピカピカだったっけ?!
デカイとか輝くとかは、世界中どこでも有難いものなんだね。


尊敬し愛する目に見えない神様や仏様と人々がどのように接し
また、その存在をどう表現しているのか?
宗教施設を訪れると、その場の人の心が観えるようで愉しい。


よく分からずに列の後ろに並んだら、こんな儀式だった!!
上半身裸の男性が少し驚きながら、ヘンな外人の私の頭に何かを塗ってくれ
た。
バカ外人に優しくしてくれて有難う



チャイナタウンにあるヒンドゥー寺院、建物自体が仏教でいう曼陀羅の宇宙観なのかな?!
なぜだろう、懐かしい空気を感じる。


この島でリキシャ(人力)を漕いでるのが相当な年齢のお年寄りばかり。
老人に力車を漕がせるのは申し訳なくて乗れなかった。
けど、赤瀬川氏の「老人力」って本を思い出したりしました??



地元の神様に、今まで生きてこられた感謝をお伝えした。


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クアラルンプールから南下し シンガポールへ


ヴェネチアからクルーズ船で1ヶ月かけて、最終寄港地に到着。
世界で最も安全な国、投資の可能性が最も高い国とも言われるシンガポール。




シンガポールに行くといつも思い出すのが映画の「マトリックス」そうキアヌリーブス主演の。
安全で御行儀良くて、でもなんだか自分の頭の後ろに
コンピューターからのコードが刺さってて、完全にコントロールされてるようなヘンな気分。




東京23区程の面積に人口560万人、いろんな国からの人々が暮らす。



一人当たりの国民所得は世界第3位だが、世界有数の所得格差もある。





チャイナタウンにある仏牙寺、4階建の建物はアーティステック、博物館になっている内部も必見。


この近くにある「ホンリム芳林フードセンター」は、屋台を約200店舗集めて作られた施設。
デパート内の綺麗でオシャレで涼しいフードコートとは全く別物だけど、
地元感満載のコノ雰囲気も、私は大好き、チョーオススメです。 (写真が無くて残念!)





ギリシャ、ローマ文明の地ベニスを出て、ギリシャからスエズ運河を通り、エジプト文明の影響の濃いヨルダン、オマーン、インダス文明のインド、スリランカ、そして中華文明のマレーシア、シンガポールまで。

歴史背景や自然環境、気候や民族、宗教の異なる国々で、歩き回り、人々と触れ合い、食べ、
その場のリアルな空気を肌で感じることができた。

ネット上には多様な情報があるけれど、現場で体感するのとは感じ方は全く異なる。
人それぞれ観える、感じる事象に異なるだろうけど、それこそが本頼の姿じゃないのかな。

この星の上で続く人間の営みの積み重ねとして、また生きた証を記す表現としての
各地の文化や芸術を、自らの心でしっかりと受けとめた。

ますます速くなる変化の中、世界での日本の立ち位置、
そして社会やコミュニティでのアーティストとしての自分の役割を、
深く広く見つめ直す時間を持つことができた幸せ。

今日までの自分を叩き壊して地球規模でアップデートしたゾ !!!
そして、先に向う自分を創るために、何にも固執せず自由でいよう!!!
常に生まれ変わろう、と心に誓う。