自分自身から解き放たれる旅 #1
「叩き壊して生まれ変わる」ガラス造形作家が、作品制作に浸りきる生活から離れ、日常の全てを放り出し、未体験の環境下で、自分自身の内と外、過去と未来、そして、宇宙とじっくり対話するための旅。
ブログ「自分自身から解き放たれる旅」 について
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2009年8月〜9月
アバーディア ツリートップ ロッジ 野生の中で寝起きする。
夜、本当に真っ暗な中で、動物の鳴き声らしいのが聞こえる。
直立歩行をはじまた頃の我々の祖先は、こんな環境の中に暮らしてたのだろうか?
ここは、1952年に現エリザベス女王がプリンセスとしてチェックインし、
女王としてチェックアウトしたロッジとして知られる。
ナクル湖 ピンクのフラミンゴ、カバ、サイ
今まで動物園の檻の中でしか見たことがなかったけど、
動物って本当は、広い場所で大きな集団で暮らしてるんだ。
野生に生きるのは自由気ままで仲良さそうに見えるけど、
食量の獲得や病気だけでなく、結構キツイ上下関係やストレスがあるんだろうな。
ナイロビからプロペラ機でマサイマラへ。
滑走路は大丈夫かっ、て感じの野っ原 !?
四輪駆動車でサバンナをドライブする。
運転を代わってほしかったな〜。
地球時間的には少し前まで、ヒトは動物たちと一緒に草原や森を走り回ってたに違いない。
気球に乗って日の出を見ないか?という言葉に誘われて、
360度が草原ってトコロから、未明に気球へ乗り込む。
赤道直下とはいえ標高約1,800mの地は陽の出前の気温10℃。
キリンやバッファロー、シマウマが自由気侭に走り回っているのを
上から目線で眺めながらゆっくりと空を漂う。
丸い草原の地平線の向こうから昇ってくる太陽を目にした瞬間に、
47億年 x 365日 欠かさず日の出が続いている地球をあらためて感じる。
アフリカ大陸のその辺で、たまたま人類が誕生したのかなぁ?
地球の上に這いつくばって、ほんの数十年だけ生きるひとりの人間という、
コンピューターの誤差にもならない自身のちっぽけな存在を思い知った !!!
その後、マサイ族の村へ。
一日中、牛を追いながら伝統的な移動生活を続ける彼らの、
貨幣という概念を必要としない生き方に興味があったので、
貨幣という概念を必要としない生き方に興味があったので、
部族長の息子さんに聞いてみたら逆に質問された。
「牛は食べることもできるし、寒い時には防寒着になる。お金はどう役に立つんだ?」
確かに現金もGoldも食べられないし、
スポーツカーもプライベートジェットもココでは意味が無さそうだ。
次に、ケニアの首都ナイロビについて知ってるか聞いてみた。
「向こうでビジネスしてる仲間もいるし、うまくいかずに帰ってきたのもいるよ。
でも、俺はずっとココにいるつもりだ。」
電気も水道も貨幣も必要としない彼らに、人間の真の豊かさを見た。
「 太陽の光と雨や川の水で草木が育ち、それによって動物と人間が生きていける 」
という本来の命の循環が観えた気がした。