2015年6月24日水曜日

日本橋高島屋 西中千人ガラス展「呼継と光の庭」ご報告

6月17日から23日まで、日本橋高島屋 美術画廊にて
西中千人ガラス展「呼継と光の庭」を開催させていただきました。


画廊中央に、「光の庭」を設置しました。


水と光を表すガラスの蹲型オブジェと飛び石で構成した新しい日本の庭の提案に、
ご来場の皆様は、驚きと安らぎを感じてくださったようでした。

嬉しいことに、蹲と庭は海外から来られたお客様のご自邸に設置されることになりました。
その客様とは偶然にも、同じアメリカの美術大学に在籍していたことがわかり、不思議なご縁に感激しました。


20日には、龍村美術織物 四代 龍村平蔵氏との対談を開催させていただきました。
正倉院裂や名物裂の「復元」とバカラ社とのコラボなどの「創作」を織の世界で探求される龍村氏には、カットグラスを織で表現された帯をお持ちいただきました。


二人の仕事の共通点となる「ガラス」「光」「透明」をキーワードに話が弾みました。

 

龍村氏からは、平面に近い帯にカットグラスの立体感を織り込む方法や、透明な光のプリズムを表現するのに30色もの色糸を使うという驚きの技についてをお聞きしました。



私は、織田有楽斎が残した歴史的な呼継茶碗の精神性や、ガラスの呼継に対して海外でいただくご感想、また世界の中での日本文化の独自性についてお話しさせていただきました。

意外な共通点や表現の基礎となる思想に、ご来場のお客様は熱心に耳を傾けられていました。


ガラスで光、水を表す「光の庭」。
生命の煌めきをヒビで表現する「ガラスの呼継」。

安らぎと煌めきを心で感じるアートをライフスタイルとして提案することで、
より多くの方の共鳴を実感できた展覧会でした。