2011年11月9日水曜日

長谷川等伯と狩野派@出光美術館

この展覧会は、狩野派と長谷川派を比較するという趣旨です。

両者の作品に対して、私が得た感覚は、

等伯さんの作品は、観る者のイマジネーションが絵の中心に設定されている。
その為、余白が大事。

狩野派の象徴的なスタイルは、さぁどうだコレでもか!!と、どんどん画題を押し出しいる。
なので、構図が大事。

皆さんは、どう感じられましたか?

展覧会の趣旨とは異なりますが、「スタイルや画風は継承できるが、感覚は個人のモノなので継承できない」という事実が会場で、ハッキリ理解できました。
等伯さんの没後、長谷川派作品の装飾性は強くなっていますが主題は、ユルくなってます。

今回の展示作品の中で、竹鶴図屏風に、深く心を揺さぶられました。
以前は、あまり意識しなかった画中の余白部分が特に素晴らしい。

竹林を通り抜ける湿気を含んだ空気の蒼い香りと、鶴の羽ばたきや鳴声が感じられる作品です。
これぞ、光と大気を描く等伯!!

もう一つ、「ライバルは切磋琢磨を加速させる」
ということを改めて認識しました。
私は、長谷川等伯さんをライバルとして日々精進します。