2011年9月22日木曜日

秋の気配

先日、工房で対談させていただいた小原流五世家元  小原宏貴氏 が、
私の花器にプライベートで花を生けてくれました。




透明のガラス器のレンズ効果を活かして、あえて鶏頭の足元を見せる面白いカタチ。
どっしりと深紅のベルベッティーン感と全体の動きをだしてくれる陽気な脇役さん、いいですね。
シッカリと芯の通った、その上に遊び心を持った生け手の心が伝わってきます。

対談の様子と私の工房で制作した小原氏の作品は、『 挿花 10月号(10/1 発売)』に掲載されます。
お楽しみに!

2011年9月20日火曜日

文楽を楽しむ

国立劇場45周年記念の文楽を観てきました。
ユネスコ無形文化遺産に登録された日本が誇る伝統芸能です。
本日の演目は
 「寿式三番叟」(ことぶきしきさんばそう)
 「伽蘿先代萩」(めいぼく せんだいはぎ)
 「近頃河原の達引」(ちかごろかわらのたてひき)でした。




太夫(浄瑠璃語り)、三味線、人形遣いの三業で演じられる文楽ですが、
一体の人形を三人がかりで動かし、人形遣いが堂々と観客の前に姿を現すのは
世界中の人形劇の中でも類を見ないスタイルです。


公演後舞台裏で、人形遣いの吉田勘彌さんから実際に使っている人形について教えていただきました。
頭部と骨格が木製です。予想外に重くてビックリ。
人形の着物は色艶やかで、広い観客席からでも日本の色が華やかに際立っていました。

人間ではなく人形が演じることで、表情や動きが制限されるのは表現法として不利に思われます。
しかし、観る側の想像できる範囲が広くなり、かえって強く心に入り込めるのを実感しました。

「 真の美は、不完全を心の中で完全にできる人だけが発見することができる 」
岡倉天心の一節が納得できる人形浄瑠璃です。

『 要素を削ることによって、より強い表現にする 』 
これぞ日本の美意識!!!
文楽の世界でも発見した日本の美意識を、ガラスで世界に発信するのが私の使命です。

2011年9月18日日曜日

まだまだ暑いぞっ  南国 (?) 房総半島

自然界の造形を間近で観察するために様々な植物を育てています。

今回は、サボテンとカエルのツーショットです。

1) 野心的なカエル → トップは誰にも渡さない。(意気込みは尊敬しますが、、、)




2) 同化しているつもり? (なりきることが大事ですね。)


辺り一面が夕日に染まる頃には、虫の音が耳に心地良く、確実に秋の訪れを感じます。
毎日、沢山の楽しい発見を与えてくれるこの環境に感謝!!!
自然界の中の美を消化し、自身の表現に創り上げていくぞっ。


2011年9月3日土曜日

キモノで 呼継

私が近年情熱を注いでいる「 呼継 よびつぎ 」シリーズ。



「 ガラスは割れる 」という常識を逆手に取り、「割れたガラス」をより強いデザインに生まれ変わらせた作品です。  

キモノを連想させる「 割れた色ガラス 」の華やかさが緊張感をともない、金箔の上で日本の美意識を主張しています。 
 
呼継とは、割れた茶碗に別の部品を入れ込み修復する手法で金継(きんつぎ)技法の一種です。



そのガラス作品「呼継」と同じコンセプトでキモノを再生しました。

箪笥に眠っていた母の古いキモノから選び出したのがこの3枚。




いろいろ相談した上、 3週間後には。。。。


見事に歌舞いた長着と陣羽織に生まれ変わりました!

型を知り尽くしてこそ、型を破って楽しめる、これぞ「型破り」。
技術と知識、感性が揃ってできるワザです。

先達が守り、そして洗練を続けてきた日本の美を、今この時代に花開かせ、
世界に向けて発信していくのが私の使命だと思っています。

ドンドン進んで行きますよ~!!!

作ってくださったのは藤工房さん、100年以上続く京都の仕立の店です。



2011年9月1日木曜日

「 20代のうちにやっておきたいこと 」@ SHUTTER magazine

写真家 山田敦士氏編集 フォトカルチャーマガジン「 SHUTTER 」 。




「 20代のうちにやっておきたいこと 」
写真家を目指す20代に、各界の年長者から応援メッセージを送るコーナーです。
ここに私も参加せていただきました。

私からのメッセージは、
『 今いるコミュニティーで、今までのスタイルで収まろうとするより、
広い世界に飛び出していってガンガン暴れよう 』っていうような内容です。

20代に向けたメッセージということだったのですが、本当は自分自身に向けての意味合いも大きいです。


日本の文化を背負って世界に向かって攻めて行く、その背中を見せてあげられないと、
次の世代は閉塞感をつのらせて国内で萎縮してしまうでしょ。

日本の将来は私の背中に賭かってる???
そんなコトはないと思いますが、とにかくチカラいっぱい頑張るぞ〜!!!
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

それから、もう1ページ
「 Camera Boy:街で見かけたおしゃれな男子に似合うカメラを持ってもらってスナップ 」 で
20代男子達に混じって、ストリートスナップされています。
間違いなくボーイではありませんが、笑って許してください。
ここは、年齢詐称しておくべきだったかな~?

おかげで、異なるジャンルのクリエイターの友人が増えました。
山田敦士さん、ありがとう。